厚生労働省は、国内での発症が確認されたジカウイルス感染症(ジカ熱)について、検疫体制の迅速な整備や国民への情報提供の強化など、追加的な対応を実施することを決めた。ジカ熱については、既に政府が2月9日の閣議で当面の対応策を示していたが、国内で初めての発症例が確認されたことから、さらに追加的に対策を講じることによって感染拡大防止の徹底を図る。
2月26日の厚生科学審議会感染症部会で具体的な対応方針が了承された。追加の対応策として、検疫体制を迅速に整備するため、「蚊媒介感染症に関する特定感染症予防指針」の対象疾患にジカ熱を追加する改正を行う。ただ、海外で報告されている性交渉によるジカ熱の感染については、委員から「性交渉による感染は確定していない」との意見が出され、指針への盛り込みは見送られた。