武田薬品は、アイルランドのバイオベンチャー「テラヴァンスバイオファーマ」から、消化管運動障害治療薬として第II相段階にある選択的5-HT4受容体作動薬「TD-8954」の全世界を対象とした独占的開発・販売権を導入した。契約一時金に加え、経腸栄養不耐性(EFI)の適応を含め、静脈内投与の適応に関する開発、承認取得、販売にかかる最初のマイルストンの合計で1億2500万ドル(約134億円)をテラヴァンスに支払う。
「TD-8954」は、EFIの重篤な栄養状態リスクのある患者に対し、早期に栄養状態の回復を達成するための短期投与として開発中の薬剤で、胃排出時間の改善をもたらす。胃排出時間の延長は、集中治療室(ICU)内の患者に栄養を補給することが困難となることで、ICUでの治療が長引いたり、ICUに関連した合併症リスクの増加につながるとしている。米FDAからファスト・トラック指定を受けている。