広域な面積を抱える福島県は、大都市を中心に考えた医療政策ではカバーできない問題が少なくない。福島県立医科大学では、こうした問題にも積極的に取り組み、地域医療の「福島モデル」の創生を目指してきた。このほど竣工した「福島県立医科大学会津医療センター」(会津若松市河東町)は、最先端の医療提供、学生・研修医の教育の場、さらに地域医療機関との連携・協力により、会津地域全体の医療を支える施設として誕生した。オープンを間近に控えた4月27日の内覧会には、県内全域からも多数の住民が視察に訪れ、関心と期待の高さが示された。
生薬栽培や鍼灸治療の研究も計画
福島県立医科大学会津医療センター(会津医療センター)の開設は、2004年度に県が県立病院の役割・機能と抜本的な改革方針を検討し、県立会津総合病院と県立喜多方病院の統合整備を決定したことによる。県では福島県立医大に対し、新施設の附属病院化の申し入れを行い、これを了承した医大側では、教育・研究・診療部門を備えた附属施設を目指した。