日本薬剤師会の森昌平副会長は13日、大阪市で開かれた近畿薬剤師学術大会で講演し、医薬分業の効果や質について「自分たちでエビデンスを出し、自分たちの将来は自分たちで切り拓いていかなければいけない。そういう時代になった」と呼びかけた。今後、具体的な指標をもとに医薬分業の質の評価が中央行政で進められるとし、医薬分業の有用性を薬剤師自らが目に見える形で示すことの重要性を説いた。
昨年10月に厚生労働省が策定した「患者のための薬局ビジョン」には、かかりつけ薬剤師・薬局の実現に向けて、新たな指標(KPI)を活用したPDCAサイクルの実施が盛り込まれた。これまでは医薬分業率という単一の指標だけで評価が行われてきたが、今後は▽かかりつけ薬剤師・薬局の数▽疑義照会の実施率、件数▽24時間対応、在宅対応の実施率、件数▽残薬解消の実施率、件数▽後発医薬品の使用割合への影響――などのKPIで医薬分業を評価するとしている。