流通ルートで健康被害なし
厚生労働省は1日、C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品について、流通ルートをほぼ解明し、患者が服用したケースはなかったと発表した。奈良県内の薬局チェーンの関西メディコで発見された偽造品を分析した結果、まだら模様の薄い黄色の錠剤はビタミン類のサプリメント、薄い紫色の錠剤は一般用漢方製剤の小青竜湯だったことも明らかにした。厚労省は、薬事監視の観点から実施した調査が一つの到達点を迎えたとし、「今回のルートで偽造品はほぼない」と断定。健康被害の可能性もないとの見方を示した。今後は警察当局の捜査に委ねる考え。
厚労省は、ハーボニーの偽造品が関西メディコの薬局で5ボトル、東京都の卸売販売業者で9ボトル発見されたことを受け、奈良県、京都府、東京都、大阪府と連携して流通ルートの解明と偽造品の内容分析を急いできた。
今回明らかになった流通ルートによると、新たに東京都の卸売販売業者で1ボトル発見された。見つかった偽造品は計15ボトルとなり、これら偽造品は全て東京都の現金問屋とされる卸売販売業者1社から納入されたことが分かった。