塩崎恭久厚生労働相は3日の閣議後の会見で、C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が流通していた問題を受け、「卸売販売業者、薬局がどのように関与していたかを調査し、違反には行政として厳正に臨みたい」との考えを示した。さらなる規制強化の検討については、「何がどのように行われて、このような結果が起きたのかを調べた上で具体策を考えたい」と述べるにとどめた。
厚労省は1日に、ハーボニー配合錠の偽造品について流通ルートをほぼ解明し、患者が服用したケースはないとして健康被害もなかったことを発表した。偽造品の内容を分析した結果、まだら模様の薄い黄色の錠剤はビタミン類のサプリメント、薄い紫色の錠剤は一般用漢方製剤の小青竜湯だったことも明らかにし、薬事監視の観点から実施した調査が一つの到達点を迎えたと判断。今後は警察当局の捜査に委ねる考えを示していた。