厚生労働省は3月29日、「医療用医薬品の偽造品流通防止のための施策のあり方に関する検討会」の初会合を開いた。C型肝炎治療薬「ハーボニー」の偽造品が国内で流通したことを受けて開かれたもので、再発防止に向け、卸業者や薬局による仕入れ先の確認・記録の義務化や、薬剤師による医薬品管理のあり方などについて、省令改正も含めて検討し、夏頃をメドに中間取りまとめを行う。
厚労省の武田俊彦医薬・生活衛生局長は、会議冒頭のあいさつで、「結果的に患者が服用することはなかった」ものの、「偽造品が国内で流通し、薬局から患者の手に渡ったことは医薬品に対する国民の信頼を損ないかねない重大な事案だった」と指摘。
検討会では、「取引相手の適格性の評価などの課題について、国際的な動向も踏まえつつ、製造から販売に至るまでの一貫した施策のあり方について検討していただき、制度的な対応を含めた再発防止策を講じていきたい」と述べた。