特許切れ製品の切り離し進む
田辺三菱製薬は、ジェネリック医薬品(GE薬)事業と長期収載品の一部をGE薬子会社の田辺製薬販売に吸収分割により承継させ、田辺製薬販売の全株式をニプロに譲渡することを発表した。譲渡の対価は非公表で、7月に田辺製薬販売に関連した権利を承継、10月にニプロに株式譲渡する予定。譲渡対象は、田辺製薬販売が販売するGE薬51成分、長期収載品14成分、オーソライズドジェネリック(AG)1成分、田辺三菱が販売する長期収載品12成分の計78成分で、売上高ベースで155億円。特許切れ医薬品を他社に譲渡し、新薬を中心とした事業への選択と集中を図る。
田辺三菱は、2007年の設立後にGE薬事業に参入。08年にGE薬子会社の田辺製薬販売を設立し、同年5月には長生堂製薬を子会社化するなど、国のGE薬使用促進策から商機ととらえ、当初は売上高500億円という目標を掲げていた。