アステラス製薬の畑中好彦社長CEOは、4月27日に都内で開催した決算会見で、4月に発表したベルギーのオゲタの買収について、「泌尿器疾患領域における開発・商業化に関するアステラスの強みを生かしたい」と営業面で相乗効果を狙う方針を明らかにした。オゲタが更年期に伴う血管運動神経症状(MR-VMS)の適応症で開発中の選択的NK3受容体拮抗薬「フェゾリネタント」が、米国で展開する「ベシケア」や「ミラベグロン」といった過活動膀胱(OAB)フランチャイズの製品群と処方医が重なるため、「既存のMRを有効活用できる」との考えを示した。
アステラスは最大8億ユーロ(約950億円)でオゲタを買収し、6月までに完全子会社化すると発表した。最も先行する開発パイプラインのフェゾリネタントは、MR-VMS患者を対象とした非ホルモン治療として前期第II相試験段階にある。