他社の不採算品も承継
Meiji Seika ファルマは、インドの製造子会社「メドライク」で製造したジェネリック医薬品(GE薬)の国内販売を担う新会社「Me(エムイー)ファルマ」を設立し、9日から営業を開始したと発表した。インドでの製造で安価な生産コストを実現し、生活習慣病や消化器系疾患治療薬など最低薬価となる可能性が高いGE薬の安定供給を図る。Meijiや他社からGE薬を承継して販売し、将来的には他社が国内市場で販売する品目の製造受託も視野に入れる。元Meiji Seika ファルマ経営企画部長でMeファルマの社長に就任した吉田優氏は、9日に都内で会見し、「今後は、毎年薬価改定は避けられない」とし、品目によっては採算性が合わずに市場から撤退する企業が出てくることも見越し、「薬価が下がっても安定供給できる体制をつくる」と意欲を示した。
GE薬市場をめぐっては、市場で流通している全てのGE薬の約4分の1が10円以下の薬価となっており、毎年薬価改定となった場合はさらに厳しい市場環境が予想される。そのような中、GE薬メーカーは、オーソライズド・ジェネリック(AG)事業やバイオシミラー、米国進出など、生き残りをかけて各社多様な事業展開を図っているが、新薬との兼業メーカーではGE薬売上トップのMeijiは、これまで培ってきた日本品質を大事にしながら、低薬価製品の安定供給を図ることで、他社と差別化する。