「改良新薬」の薬価引下げ
政府の経済財政諮問会議は2日、「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)の素案を議論した。素案では、調剤報酬について薬の調製など対物業務の評価を引き下げると共に、在宅訪問や残薬解消など対人業務を重視した評価の検討を記載。かかりつけ薬剤師・薬局や健康サポート薬局の機能を果たす取り組み、リフィル処方の推進を盛り込んだ。薬価制度の抜本改革では、新薬創出等加算の対象を革新性のある薬に絞るほか、類似薬と比べて画期性の低い「改良新薬」の薬価をより下がる仕組みにする方針を明記した。
素案では、社会保障改革について、経済財政再生計画に掲げられた44項目の改革項目を検討し、工程表に沿って着実に改革を実行していく考え方を提示。その中で、患者本位の医薬分業の実現に向けては、かかりつけ薬剤師・薬局が服薬情報の一元的・継続的な把握など、その機能を果たす取り組みを進め、そのために薬局で活用できる電子版お薬手帳などICTによる情報共有を推進する方針を示した。