個別化医療の定着も論点
厚生労働省医薬・生活衛生局の中井清人医療機器審査管理課長は19日、就任後初めて専門紙の共同会見に応じ、先駆け審査指定制度と条件付早期承認制度などで成功事例を作ることを大きな役割と強調。患者ごとの遺伝子を調べて最適な治療を行う癌ゲノム医療にも言及。「個別化医療をどう定着させるかを大きな論点として考える必要がある」と述べ、国立がん研究センターなどが開発を進める遺伝子パネル検査の実用化推進を課題に挙げた。
中井氏は、就任に当たって「先駆け審査指定制度、条件付早期承認制度などで成功事例を作ることが役割だと思う。成功事例を作れば、皆が真似をするのではないか」と述べ、企業同士の好循環の形成に意欲を示した。特に先駆け審査指定制度については、「もう少し丁寧かつ積極的にサポートしたい」との考えを示した。再生医療をめぐっては、「症例数が集まりにくいので、科学的・効果的に評価できる体制構築が課題」と指摘。「再生医療、医療機器・体外診断薬を含めた業界全体と絶えず意見交換したい」と関係業界と協力して取り組む考えを示した。