JCRの開発品を米国展開
医薬品卸大手「メディパルホールディングス」と、国内バイオベンチャー「JCRファーマ」は21日、業務資本提携契約を結んだ。メディパルが英グラクソ・スミスクライン(GSK)が保有するJCR株式を取得し、所有株式割合はJCRの発行済み株式の22.46%に達する見込みで、10月下旬を予定する手続き完了時には、筆頭株主として持ち分法適用会社となる。株式取得価格は211億円。JCRが国内で臨床開発中の血液脳関門(BBB)通過型ハンター症候群治療酵素製剤「JR-141」や、前臨床段階にあるポンペ病治療酵素製剤「JR-162」の米国臨床試験開始に向け、米国での合弁会社設立に向けた協議を進める予定。JCRの創薬力とメディパルの物流力・販売力を組み合わせ、海外展開を進めていく。
両社は2011年から、JCRが昨年2月に発売した日本初の他家由来再生医療等製品「テムセルHS注」に関する開発プロジェクトで提携し、発売後には医療機関に再生医療等製品を供給していくために、液体窒素を用いてマイナス150度以下で保管・管理できる超低温輸送システムの共同開発を行い、メディパルがテムセルの流通を担当している。今回の契約はそれを発展させた形。