米メルクは、サイトメガロウイルス(CMV)抗体陽性の成人同種造血間細胞移植(HSCT)レシピエント[R+]におけるCMV感染・感染症予防を適応とした1日1回投与型の非核酸系CMV阻害薬(3.4-ジヒドロキナゾリン)「レテルモビル」について、米FDAから承認取得したと発表した。同剤は、欧米や日本で希少疾病医薬品の指定を受けており、欧州と日本では迅速・優先審査の対象となっている。
レテルモビルは、新しいクラスの非核酸系CMV阻害剤で、ウイルスターミナーゼ複合体に特異的に作用することで、ウイルス複製を阻害する。同クラス以外の薬剤との交叉耐性はないと考えられている。また、CMVDNAポリメラーゼ阻害剤に対する耐性変異を持つウイルス集団に対して完全な活性がある。