2022年の日本医薬品市場は、最も厳しい予測だと世界第2位の中国の半分規模まで縮小することが、IQVIAの調査結果で明らかになった。世界第3位市場の座は確保するが、第1位の米国に対する比率は12年の24%から22年には13%へと半減する見通し。今後5年間の年平均成長率でも先進国で唯一のマイナス成長となる可能性も出ている。医療費抑制による薬価引き下げ圧力が強まると見られており、日本市場の存在感がますます後退しそうだ。
22年までの世界医薬品支出は1兆4000億ドルを超え、新興国を中心に堅調に推移し、今後5年間で3~6%成長と予想。米国は世界市場の約40%を堅持し、一桁台半ばの成長は維持できそうだ。欧州5カ国は一桁台前半の成長にとどまる。一方、日本市場は過去5年間は2%成長で推移してきたが、22年までに医薬品支出が850億~890億ドルとなり、今後5年間の平均成長では上限で横ばい、厳しければマイナス3%に転落するとしている。