制度部会で問題提起へ
日本医師会は22日の定例記者会見で、中国で製造された原薬に発癌性物質が混入している懸念から、あすか製薬が高血圧治療剤「バルサルタン錠『AA』」を先月から自主回収していることを踏まえ、医薬品の原薬について生産国や含有製品などを医療者が追跡できるシステムを構築すべきとの考えを示した。未だ発癌性物質混入の原因究明が行われていない現状を踏まえたもので、日医は医薬品製造・流通に関係する企業の責任を焦点に、薬機法の改正議論を行っている厚生労働省の医薬品医療機器制度部会の議題に上げたい考えだ。
バルサルタン錠「AA」をめぐっては、中国の浙江華海薬業が製造する原薬について、あすか製薬が人に対する発癌性を持つ可能性があるN-ニトロソジメチルアミンが混入しているとの情報を入手したことから、7月5日から自主回収が行われている。