【考えよう!キャリアデザイン】プロとは何か [3] プロへの道

2019年3月1日 (金)

薬学生新聞


キャリア・ポジション社長
西鶴 智香

西鶴智香氏

 皆さんが職業人になった時に目指すであろう「プロ」。今回は「プロ」になりたいが、どうやったらなれるのか?どんな能力が、どんな経験が必要なのか、についてお伝えします。

 私は経験25年のプロのキャリアコンサルタントです。個人に対するキャリアカウンセリング、新人や薬局長、幹部への能力開発研修など、キャリア開発に関する様々な業務を担当し、経験を積んできました。

 以前に実施した薬局長向け研修でこんなことがありました。「新人教育に悩んでいる」「局内の揉め事の解決法」など様々な質問に即答する私に、受講者の1人が「すべてにアドバイスできるのはスゴイですね!」と言い、私は「プロですから!」と返しました。それを聞いた1人が「私は医師や看護師の前で『プロ薬剤師です!』と自信をもって言えないと気づいた。薬剤師経験の中で、自分以上に薬の知識を持っている医師に幾度か出会った。プロだと胸を張って言えるようになりたい」と言いました。

 さて、人はどうやってプロになるのでしょうか。キャリア研究の専門家である大久保幸夫氏によると「プロへの道」には三つの要素が影響し合うといいます。その要素とは、[1]自分は何のプロか、自分がなすべきことを自覚する「自己概念」[2]プロと認められるための知識、スキルを持っているか、何が足りないかを知る「専門技術認知」[3]周りから、何のプロだと思われているかという「他者認知」――の三つです。これらが相互に影響し合って段々プロになっていくというわけです。

 特にこの中で「自己概念」が一番重要な要素だと言われます。これこそが「プロ意識」のことなのです。プロ意識があればこそ「専門領域の知識やスキルがないのはプロとして恥ずかしい」と努力を続け、その腕を見せる仕事をすることで、周りから「さすが!」と言われる。もっと「さすが!」と言わせたいからさらに努力を続け、気づけば真の「プロ」になっているのです。今、薬剤師が批判されるのは、この「プロ意識」が足りないのが理由の一つではないでしょうか。



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