【薬学生キャリア相談Q&A】結婚を考えると仕事の長期目標が定まらない

2022年1月1日 (土)

薬学生新聞


キャリア・ポジション代表取締役
西鶴 智香

西鶴智香氏

Q

 薬学部5年生の女子です。本格的な就活を前に悩んでいることがあります。私は将来どうしても結婚したいと思っていて、子供も欲しいです。そうすると、自分のキャリアは「結婚するまでの期間」くらいにしか考えられないんです。結婚や子育てについてはイメージできるのですが。今、具体的な結婚の話があるわけではないのですが、仕事と結婚をどう捉えていけばいいのか、悩んでいます。

A

 結婚と仕事について考え、悩むのは女子学生だけではありません。男子学生からも相談されることがあります。その背景は人それぞれですが、いずれにしても将来への漠然とした不安を抱いていることや、今、混乱していることは理解します。

 実はキャリアデザインというのは、決して仕事のことだけを指しているわけではなく、仕事、結婚、家族、学習、趣味を含んだ意味なのです。だから、自分のキャリアデザインを考える際、結婚や家族について考えるのは当然のことです。

 では、ここで日本の婚姻に関するデータを見てみましょう。現在、日本女性の25~29歳での有配偶者は35%で独身は65%、30~34歳でも有配偶者は60%で、40%が独身なんです。「どうしても結婚したい」という相談者さんの夢を壊す話をして申し訳ありません。

 相談者さんが今から始める就活は、学生という役割を終え、自立した大人として仕事を持ち、社会に参加していくための活動です。まずは社会人としてのスタートを切り、結婚相手が現れるまでは仕事に集中し、1人でも多くの患者さんを感動させることを目標にしてみましょう。せっかく薬剤師の資格を取るわけですから、1人でも多くの地域住民から「次もあなたから薬をもらいたい」と言ってもらえる仕事ができるといいですね。

 そしてお子さんができたら、いかに仕事にかっこよく、患者のために頑張ってきたお母さんなのかを話してあげることも目標にしてはどうでしょうか?ご自身の子育ての経験は、例えば子供を連れて小児科を訪れるお母さんとの会話において実感を込めて話せるでしょうし、お薬の相談場面でも、より親身になれるのではないでしょうか。

 先輩薬剤師の中には小児アレルギー分野で専門資格を取得している方もいて、医師やお母さん方からとても頼られています。ほかにも、子育てに悩んだ経験のある薬剤師は、カウンセリングを学び、それを患者との会話に生かしています。結婚や育児で、薬剤師としての仕事の幅を広げる機会がたくさん見つかると思います。

 最後に、知っておいていただきたいのは、現在の薬剤師の求人状況では、一定期間の子育てを終えた後で薬剤師として仕事に復帰しようとしても、若い新卒の薬剤師より価値のある仕事ができないと、復職はそう簡単ではありません。独身の間、仕事でいろいろな経験を積み、実績をつくっておくことが、のちの自分のキャリアデザインを助けてくれるのだと知っておきましょう。



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