【各業界の動向と展望をチェック!】調剤事業拡大、今後も続く~ドラッグストア~

2022年11月15日 (火)

薬学生新聞

 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)が行った2021年度のドラッグストア実態調査の結果によると、全国のドラッグストアの推定売上高は8兆5408億円となり、8.5兆円を超えた。前年度と比べた伸び率は6.3%と高い成長を示している。調剤分野への積極的な取り組み、食品の取り扱い強化、目的来店性の高まりによるワンストップショッピングの効果などを背景にした積極的な出店で、16年度から大幅な成長が続いている。

 総売上高と共に総店舗数も伸びている。同調査結果によると、日本のドラッグストア総店舗数は20年度に比べて441店舗増加し、2万1725店舗に達した。狭小商圏化の進展やドミナント強化など、大手企業による積極的な出店が続く一方、他業態を巻き込んだ競合激化によって企業数は減少傾向が続いている。

 1店舗あたりの売上高は、主に郊外型店舗の大型化などで、ここ数年は継続して伸びている。10、11年頃を頭打ちにその後は漸減傾向が一部で見られたが、食品の導入、調剤併設等の強化によって15、16年以降1店舗当たりの売上高は成長している。

 ドラッグストア業界の成長を牽引する要素の一つが調剤だ。ドラッグストアの調剤額は20年度で1兆0693億円と初めて1兆円を超え、21年度も1兆1738億円と順調な拡大を見せている。伸び率もここ数年は毎年10%程度を維持。この結果、調剤医療費総額に占める市場占有率(シェア)は15%近くになっている。ドラッグストア売上の動向をカテゴリー別に見ても、調剤は他のカテゴリーを超える伸びを示しており、業界の成長を支えている。

 JACDSは「ドラッグストア調剤がこれからも拡大することは間違いない」との見方を示している。25年のドラッグストア業界全カテゴリーの売上目標として10兆円を掲げており、その時までに調剤額は1.5兆円、調剤医療費総額に占めるシェアも20%に達すると見込む。さらに、25年以降の遅くない時期には2兆円、シェア30%が視野に入ると推測している。

 ドラッグストアでの調剤が拡大する背景としては、▽高齢者人口の増加、特に大都市圏での高齢者人口の顕著な増加▽毎年約1万人の新卒薬剤師、ドラッグストアの好感度の上昇▽地域連携薬局の法制化、調剤報酬による政策誘導▽併設店の出店・併設化の意欲、中堅ドラッグの参入・拡大意欲――などが挙げられている。

 一方、調剤拡大に向けた課題として「調剤基本料減額への対応」「爆発する在宅ニーズへの対応」「薬局管理者の資質向上」などが指摘されている。JACDSではこれらの課題について「いずれも簡単ではないが、ドラッグストア業界のマンパワー、資金力、組織力をもってすれば十分に克服できる」としている。



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