クインタイルズ・トランスナショナル・ジャパンは、医薬品の製造販売後調査(PMS)サービスの受託を本格的に強化し、臨床開発から販売まで一気通貫の支援体制を目指す。今年4月、承認申請時に製造販売後の安全対策の提出を義務づける「リスク管理計画」(RMP)が施行されたのに対応し、他社でPMS部門の指揮をとった人材を招聘した。品川丈太郎臨床開発事業本部長は、本紙のインタビューに応じ、「臨床開発支援では国内第1位だが、PMSを含めると第2、3番手の位置にある。数年後に日本市場でナンバー1を達成し、日本の臨床試験をグローバルレベルに引き上げたい」と意欲を示した。
同社の昨年度業績は、グローバルのトップCROである米本社の受注案件に加え、国内CRO市場が活況だったこともあり、予想を上回る20%成長を達成した。今年は国内市場がやや失速傾向にあるというが、全体の約4割を占めるグローバル案件が下支えし、高稼働率を維持している。品川氏は「将来のグローバル展開を見据え、クインタイルズを活用する製薬企業が増えており、勢いが止まったという実感はない」と話す。