【国試予備校の現場から】柔軟な姿勢で情報更新を

2024年4月15日 (月)

薬学生新聞

メディセレスクール社長
児島 惠美子

児島惠美子氏

 こんにちは。メディセレのしゃっちょう、児島惠美子です。入学、進級おめでとうございます!

 薬学部の勉強は、学年を重ねるごとに大変になっていきます。他学部の友人が遊んでいる時に試験に追われて、損をした気分になることがあるかもしれません。しかし、人が遊んでいる時に努力をすることは、後々の人生で必ずみなさんにプラスの影響を与えてくれますよ。

 哺乳類では生涯の心拍数はどの動物でもほぼ同じとの説により、人間の寿命は120歳が限界だと言われていました。最新の学説では、老化のメカニズムが解明されてきたことによって180歳ぐらいまで生きられるのではないかという話が、ハーバード大学のシンポジウムで出ていました。医学の発達により明らかに平均寿命は延びてきていますが、まさかそこまでと驚いています。医療の世界に長くいると、研究結果によって標準治療が変わったり、新薬の登場で第一選択薬が変わったりと、常識や固定観念が変わることに遭遇します。

 人が生きていく中で、必ず興味を持つのが健康です。その分野に第一線で携わっていく薬学部ですので、みなさんも新しい知識を入れて、ブラッシュアップできる柔軟さを養っていってほしいです。世の中には少し怪しい医療もあります。薬学出身者はぜひ、エビデンス(根拠)を大切にし、情報化社会で確かな情報を掴めるようになってください。

 私たちは国家試験に合格すると「薬剤師」という国家資格がもらえます。「この薬を飲んでください」というだけで「薬剤師さんが言っているので、飲んでみよう」と思ってくれる社会的信用が生まれます。その信用に応えるために勉強し、エビデンスをもって判断するという思考を創っていくのです。

 人は面白いもので「気持ちの問題」も健康を左右します。老化ですら意識すると遅らせることができると言われています。そもそも「幸せ」は本人が感じる「気持ちの問題」からスタートしています。私たちは薬剤師として時には「プラセボ効果」も使いながら、人の健康増進に役立っていきましょう。



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