日本薬剤師会前会長の児玉孝氏は6月30日、「インターネット問題が一番大きなウエイトを占めた。医療用は何とか抑えられた」と、最後の会見で6年間を振り返った。また、医薬分業について「数字の上では67%、厚生労働省の統計では70%となったが、分業の完成とは患者、国民が納得してもらうことであり、完成していない」とし、多くの薬剤師が求める“但し書き”の削除についても「もっと手前でやることはたくさんある」とし、法改正の前に薬剤師の仕事、役割が広く認知されるなど、必要な環境整備、地固めの必要性を強調した。
組織強化に関しては、薬舗主の協同組合から薬剤師の会へと訴え公益法人化を進めた。結果的に会員数が増えてはいないものの、日本学校薬剤師会の一体化、日本薬剤師連盟を介しての若手育成、薬学生の活動支援等の実施などを挙げ、次世代につなぐという意味での貢献を強調。「若い人を育てることが最も大事。彼らのモチベーションを下げてはならない」と述べた。