中外製薬は、ロシュから導入し、第III相試験実施中の抗PD‐L1抗体「RG7446」について、非小細胞肺癌(NSCLC)の適応症で2016年の国内申請を目指す。局所進行・転移性膀胱癌でも、ロシュが来年中に開始する国際共同第III相試験に参加し、17年をメドに承認申請を行いたい考え。16日に都内で開いたR&D説明会で発表した。
「RG7446」は、癌細胞に発現しているPD‐L1を標的に、T細胞に発現しているPD‐1やB7・1とPD‐L1との結合を阻害し、二つの経路を使って癌が免疫から逃れようとするシグナル伝達を抑える免疫チェックポイント阻害剤。NSCLC患者を対象とした臨床試験データでは奏効率23%、癌細胞にPD‐L1が高発現したサブグループに限ると83%と高い抗腫瘍効果を示した。