アストラゼネカ日本法人とCROのクインタイルズ・トランスナショナル・ジャパンは、日本国内を対象とした医薬品開発で包括的なパートナー業務契約を結んだ。契約期間は3年間。対象領域は「心血管系」「消化器系」「呼吸器系」「癌」「メタボリックシンドローム」で、後期第II相試験以降のプロジェクトが中心になる。製薬企業とCROが、国内に限って幅広い疾患領域の開発品目を対象に提携するのは異例となる。
製薬企業の医薬品開発をめぐっては、国際共同治験の増加を背景に、限られたリソースや予算内で、計画通りプロジェクトを進めていくことが難しくなっている。CROへの委受託も、単発のアウトソーシングから、包括的なパートナーシップの契約形態に移り、両者が協力してプロジェクトを進める傾向が強まっている。一方、国内では、特殊な治験環境の中で、いかにグローバルの治験プロセスを適用させるかが課題となっていた。