サノフィ日本法人と東京大学は、炎症性疾患・癌領域における二つの免疫制御分子を標的とした新規治療薬に関する共同研究契約を結んだ。東大が基礎研究から臨床開発段階に進めるための基礎データを構築し、サノフィが契約に基づき研究資金を負担、協力して開発を加速する枠組み。日本を含む東アジアでは、ウイルス性感染症、線維化疾患、癌などの肝臓疾患が多く、両社の共同研究を通じて、日本発の分子標的薬創出を狙う。
二つの創薬標的のうち、炎症性疾患の免疫制御分子では、東大生産技術研究所の谷口維紹氏と共同研究を行う。目標適応症は、感染などによる敗血症など、有効な治療法が確立されていない急性炎症性疾患や、ウイルス感染による慢性炎症性肝疾患が対象。