治験施設支援関連業務(SMO)のコスメックス、THINK21、京葉電子工業、ソフトバンクの4社は、治験の診療記録となる原資料を遠隔地から閲覧可能な「原資料リモート閲覧支援システムサービス」(Smart-SDV)を全国で展開している。治験実施施設の治験コーディネーター(CRC)が原資料をiPadで撮影し、その写しが自動的にクラウドサーバーに保管されるシステムで、治験依頼者が社内からでも原資料を閲覧することができるという。臨床開発モニター(CRA)が施設に訪問して行うモニタリング業務の工数を減らし、治験実施施設も治験依頼者のSDV・監査等への対応時間削減につなげる。既に春から全国の医療機関でシステムが稼働しており、新たに導入検討している製薬企業もあるようだ。
「Smart-SDV」は、コスメックスと紙カルテを電子化する「カルテビューワー」で実績のある京葉電子工業、その販売会社のTHINK21、通信大手のソフトバンクが共同考案した医療機関側の原資料運用システムサービスである。基幹システムは厚生労働省の「医薬情報システムの安全管理に関するガイドライン」を遵守した形で開発されている。