政府の総合科学技術・イノベーション会議基本計画専門調査会は10月29日、2016年度からスタートする「第5期科学技術基本計画」の素案をまとめた。大変革時代の課題解決に向け、新たな価値創出の取り組みや科学技術イノベーションの基盤強化など四つの柱を位置づけ、ICT発展を原動力とした「超スマート社会」や健康長寿社会の実現などを目指すと共に、若手研究者の育成やベンチャー企業の創出強化などを打ち出した。
素案では、日本の科学技術イノベーションの基盤的な力が急激に弱まってきていること、論文数に関する国際的地位の低下傾向などを挙げ、日本の科学技術活動が世界から取り残されていると言わざるを得ないと危惧を示し、強い危機感とスピード感を持って思い切った改革に取り組まなければならないとした。
