大日本住友製薬米子会社「ボストン・バイオメディカル」(BBI)のチャン・リー社長は、癌幹細胞阻害剤「ナパブカシン」(開発コード:BBI608)について、免疫チェックポイント阻害剤との併用療法で開発を進めていく方針を明らかにした。現在、進行癌患者を対象に、抗PD-1抗体「ニボルマブ」「ペンブロリズマブ」や抗CTLA4抗体「イピリムマブ」の併用療法を検討する後期第I/II相試験を実施しており、免疫チェックポイント阻害剤で効果を発揮できない癌のタイプを攻略していく考えだ。
癌幹細胞は、化学療法での癌治療後に再発するなど抵抗性を引き起こすことは知られている。さらに癌幹細胞遺伝子が、製薬各社が開発を加速している免疫チェックポイント阻害剤に対する抵抗性にも関与することが分かってきた。