医薬品医療機器総合機構(PMDA)は1日、「アジア医薬品・医療機器トレーニングセンター」を開設した。同センターは、医薬品・医療機器の審査や市販後の安全対策業務に関する情報など、各国の規制の基盤整備に必要な基礎的な講義、実際の製造施設の協力による模擬的な立入検査の体験などを盛り込んだ研修を、アジアの医薬品規制当局担当者に提供するのが狙いで、日本のレギュラトリーサイエンスのノウハウや薬事規制制度の理解促進を目指す。トレーニングセンターの活用を通じ、アジア全体の薬事規制水準の向上につなげたい考えだ。
同センターが行う研修では、医薬品・医療機器の審査、安全対策等の業務、製造施設の立入検査等を通じた製造管理・品質管理の基準調査に関する業務、国際共同治験に関する業務などのプログラムを実践する。PMDAは、今後タイやインドネシアを皮切りに、研修を提供する国を順次、拡大していく予定だ。また、トレーニングセンターの開設に伴い、新たに「国際協力室」を設置する。