厚生科学審議会予防接種基本方針部会は11日、沈降10価肺炎球菌結合型ワクチン「シンフロリックス」の定期接種化をめぐって議論した。3月のワクチンに関する小委員会で「慎重な判断が必要」と結論づけられたことを受け、改めて部会で意見を聞いたところ、委員全員が定期接種への導入に反対を表明。10価ワクチンの定期接種化は見送られることが決まった。
10価ワクチン(シンフロリックス)をめぐっては、定期接種化の是非について議論を行うとされていたことから、国立感染症研究所が10価ワクチンの有効性に関するエビデンスや安全性データ、費用対効果をまとめたファクトシートを作成し、3月の小委員会で議論した。その結果、既存の13価ワクチン「プレベナー13」に比べて有効性が若干劣るなど同等と言えないと異論が相次ぎ、10価ワクチンの定期接種化については慎重な判断が必要と結論づけられた。