コッシャ社長が会見
ノバルティスファーマのダーク・コッシャ社長は、13日に都内で記者会見し、国内のビジネスの現況について、「降圧剤のディオバンが、不祥事と特許失効による後発品浸透の影響で売上が落ち込んでいる。糖尿病や慢性閉塞性肺疾患、アルツハイマー型認知症の新製品が伸びているが、ディオバンファミリーの売上減を埋められていない」と述べ、厳しい状況が続いていることを明らかにした。ただ、「来年には横ばいになる」と回復基調にあるとの認識を示し、「その後は新薬が成長につなげてくれる」と見通した。
同社では、ディオバンの医師主導臨床研究に関連した一連の不祥事で失墜した信頼を回復するため、医師主導治験の支援方法や奨学寄付金の見直しや、再発防止に向けた社員に対するコンプライアンス教育の強化に取り組んできた。コッシャ氏も「医師の方々からもポジティブなフィードバックをいただいている。信頼回復の基礎になる」と強調。今期は前年対比で売上を落としているが、「影響が最小限にとどまるところまで来ている。成長軌道へと戻っていける」と手応えを示す。