今月末からプログラムに参画
武田薬品は、IT技術を活用して健康や医療分野で新産業を生み出す「デジタルヘルス」にオープンイノベーション等を通じて本格参入する。今月末から異業種企業と手を組み、国内のベンチャー企業、大学・研究所が保有するアイデアや技術をもとに事業化につなげる目的で、2件のオープンイノベーションプログラムに参画する。ヘルスケアで使えるサービス、あらゆるモノがインターネットにつながるIoT、人工知能など幅広いテーマを扱う。年内に技術の発掘からビジネスモデルの構築、今後は新技術・新サービスを検証するためのプロトタイプを開発し、事業化へとつなげることも検討したいとしている。新薬開発で外部資源を活用したオープンイノベーション戦略を標榜する武田だが、デジタルヘルス分野でも複数の異業種企業と連携を進めている。
デジタルヘルスは、医療・介護・製薬分野でデジタル技術を導入し、医療の質向上や効率化、診断、疾病予防、健康増進に役立てるアプローチやサービス、製品を指し、ITの技術革新により様々な業界で旧来の構造を打ち破る破壊的イノベーションが生まれており、製薬業界にも波及しつつある。こうした背景から武田も参入に踏み切った。