新潟薬科大が判断
新潟薬科大学は19日、長野県初の薬学部として、2018年4月を目指して進めていた「長野薬学部」(仮称)の開学を「1年間遅らせる」と発表した。教育計画のさらなる充実を図ることや、地元の「最大限の理解」を得て長期実務実習等の受け入れ環境の整備に「若干の時間を要する」ことなどが延期の主な理由。新学部をめぐっては、今秋に長野県を中心に隣接県を含む高校生を対象に実施した「ニーズ把握調査」で進学需要が大きいことが認められ、地域経済への波及効果も期待されることから、長野県や上田市の財政支援を受ける形で検討が進められていた。薬剤師不足にあえぐ地域の医療関係団体からも歓迎の声が上がっており、信州大学医学部との連携も視野に入れた新たな試みが始まろうとしていたが、1年間延期という形になった。
新潟薬大は、新学部の開設時期を延期した理由について、「新キャンパスの設計はほぼ完了したものの、教育計画のさらなる充実を図り、万全の運営体制のもとで開設するため、地元の最大限の理解を得た上での学生の長期実務実習等の受け入れ環境の整備に若干の時間を要するものと判断されるため」と説明している。