第1回試験で4人を認定
5月に発足した日本漢方生薬ソムリエ協会は、「漢方生薬ソムリエ」資格制度をスタートさせた。8月31日から2日間、金沢市内で開かれた和漢医薬学会の第30回学術大会の合同企画「漢方生薬ソムリエ:生薬学スペシャリストの養成に向けて」で同資格制度の概要が紹介されると共に、公開による第1回認定試験も実施され、4人のソムリエが誕生した。
同協会理事長の御影雅幸氏(金沢大学教授)は、「生薬は産地で薬効が違うことは知られているが、その色、匂い以外にも叩いて音で鑑別するようなものもあり、ワイン以上に難しい。ワインのソムリエは料理に合うワインを提供するが、生薬においては異物同名品など品質が違うモノを、患者によって使い分けることが必要になる」と強調。その上で、同資格制度について「高度かつ広範な和漢薬の知識を持つ人材を養成し、和漢薬による高度な治療を目指すと共に、業界全体の活性化を図るもの」と説明した。