中外製薬は、血友病Aに対する抗血液凝固第IXa/X因子ヒト化二重特異性モノクローナル抗体「ACE910」(一般名:エミシズマブ)について、「血液凝固第VIII因子に対するインヒビターを保有する先天性血液凝固第VIII因子欠乏患者における出血傾向の抑制」の適応で国内申請した。中外創製の期待の新薬で、承認が実現すれば、バイパス製剤による治療に限られていた第VIII因子のインヒビター保有患者に対する新たな治療選択肢となる。
同剤は、独自の抗体改変技術を用いて創製されたバイスペシフィック抗体(二重特異性抗体)で、活性型第IX因子と第X因子に結合し、活性型第IX因子による第X因子の活性化反応を促進することで、血友病Aで欠損・機能異常となっている第VIII因子の補因子機能を代替する。