日本医療薬学会の医療薬学学術委員会第一小委員会は、薬物相互作用による副作用を臨床現場の薬剤師が未然に防止するための手引き作成に取り組んでいる。日米欧の規制当局は協調して、医薬品開発過程における薬物相互作用の検討方法などを定めた製薬会社向けガイドラインの改訂を進めており、今後新薬を対象に、添付文書に記載される相互作用の情報が改められる見通しだ。この動きを受けて、臨床現場の薬剤師が相互作用の評価やマネジメントを行う方法を手引きで示すことになった。
第一小委員会が作成に取り組んでいる「臨床における薬物相互作用マネジメントのための手引き」(仮称)の内容は、まだ固まっていない。現時点の構想では▽相互作用をどのように評価するか▽評価に基づいて医師らにどのように注意喚起し、相互作用を防止するか▽相互作用を評価する情報源やツールにはどのようなものがあり、どう活用するのか▽臨床現場の実践例▽薬物相互作用に関連する問題点をどのように抽出し、研究を進めるか――などが盛り込まれる見通しだ。