スイスのロシュと米GEヘルスケアは、癌治療や救命救急治療を向上させる統合型デジタル診断プラットフォームの共同開発・販売で長期的な戦略的提携を行うと発表した。体外診断のロシュと、医療用画像診断装置のGEヘルスケアというリーディングカンパニー同士がデジタル技術を活用し、新たな臨床診断支援ソフトウェアの実用化で協力するパートナーシップだ。両社は、早期診断と一人ひとりの患者に適した個別治療を目指し、GEの医療用画像診断装置から得られる生体情報と、ロシュのバイオマーカー、組織病理検査、ゲノムとシークエンシング技術で得られる検体検査データに高度な分析を活用し、業界初のデジタル診断プラットフォーム構築を目指す。
両社が取り組むのは、個別化医療(プレシジョン・メディスン)でのソリューション提供だ。今回、共同開発する統合型デジタル診断プラットフォームは、生体情報と検体検査データ、診療記録、標準治療、リアルタイムモニタリングや最新の研究結果といった情報をシームレスに統合・分析することが可能になり、これが実現できれば、医師は患者に適した治療や質の高いケアを意思決定するための包括的な支援を得られる。