東京薬科大学薬学部一般用医薬品学教室の5年生の小原安希子さんが、このほど東京台東区・浅草薬剤師会の協力を得て、地域住民に向け「薬との上手な付き合い方」をテーマに講演を行った。同教室では教授の渡邊謹三氏が一般市民に向けて、薬の正しい使い方を伝える活動を行っているが、その一環として学生による講演という形で、清川区民館で実施した。
小原さんは薬が体内に入り、腸などで吸収され血液中に入り、体内に分布し、肝臓などで代謝され、最後に体外へ排出される薬物代謝の流れを解説した。また、裸錠と腸溶錠の違いを比べるため、酸性とアルカリ性溶液とを用いた実験をするなどの工夫もされた。
講演を終えた小原さんは「実務実習で服薬指導をしているが、一般の方に専門用語を分かり易く伝える言葉選びの訓練にもなった」と話した。講演の前後で服薬やお薬手帳への理解度を量るアンケートも実施しており、小原さんはこれを卒業論文として纏め、学術論文として発表する予定だ。