次の夢は栄養情報担当者‐尾久ミキ薬局 大島裕美さん

2014年1月1日 (水)

薬学生新聞

新人を支援しつつ自己研鑽

大島裕美さん

 大島裕美さんは、小さな頃から薬を意識する環境の中で、薬学を目指し2012年に城西大学を卒業し、メディカルファーマシィー「ミキ薬局」に入社。現在、東京の下町、荒川区西尾久にある東京女子医科大学東医療センター前の大型店舗に勤め、後輩の面倒を見つつ、今春で3年目に突入する。

 幼い頃、兄弟がアトピー性皮膚炎のため塗り薬を使うのが日常で、両親が読むアトピーに関する書籍では、副作用を強調するような記述が多く、「薬を怖いものと感じていた」という。その後、中学、高校と薬について調べる中で「怖いものではないと思うようになった」と、薬局で会う薬剤師、薬学を目指すようになったという。

 6年制1期生の学生時代は「授業についていくのに必死で勉強しました。実務実習に出てからは、授業で勉強したことを『こんなにも使うんだ!』と思いました」と、臨床での基礎薬学の重要性を知ったという。

 薬局での実務実習では在宅医療を体験した。「常勤が2人という小さな薬局でしたので、患者さんとはすぐに顔見知りになりました。また実習先の配慮で、看護師さんの訪問と合わせていただき、下の世話など実際の仕事を目の当たりし、とても貴重な体験をしました。寝たきりの患者さんに接するのも初めてで衝撃を受けました」という。

 就職活動は、5年生も秋になってから各社の就職説明会に足を運び、実際の面接は、その冬から翌春にかけて。ちょうど実務実習の時期で「忙しかった」と振り返る。「昔から薬剤師になりたいと思っていて、それは薬局薬剤師さんのイメージでした」と、薬局勤務しか念頭になかったという。

 いくつかの薬局チェーンの説明会等に参加したなかで、「禁煙活動、栄養管理のサポートを積極的に行っているという話を聞き、かつ、そのきっかけが1人の社員の意見から始まったと聞き、『社員の声を聞いてくれる会社』という印象を持ち、興味を惹かれました。大きな病院の前で処方箋も多様、勉強ができる環境だと思いました」と、最終的に選んだ理由を語る。

 普段の業務では「まれにですが、患者さんからお叱りの言葉をもらうことがあります。自分で解決しなければなりませんが、今は先輩方に対処の仕方を聞きながらの対応で、もっと勉強する必要を感じています」と語る。逆に、「ビタミンのとり方を聞かれた患者さんにすぐ対応し、感謝されたこともあります」と微笑む。

 同社では入社後、1年間で調剤から鑑査までの業務全般が一通りできるよう各種研修を行う。また「2年目」が新卒者を受け持ち、先輩薬剤師として新人研修等をフォローしている。従って、今の大島さんは先輩に教わりながら、かつ後輩を支援する立場にいる。

 同社では禁煙など各種委員会活動が盛んで、「今後委員会活動に参加し、禁煙指導薬剤師を目指したい。そのほか食に興味を持っているので、管理栄養士には敵わないまでも、知識を身につけ栄養情報担当者(NR)も目指したい」と近未来の夢を語る。なお、同社では管理栄養士の職員が各薬局をめぐる「患者相談」にも取り組んでいる。

 最後に「薬剤師になる前、国家試験は非常に高い目標でした。どんな難しいことも貫き通そうとすれば、必ず成功します」と後輩へエールを送る。



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