【厚労省】第99回薬剤師国試、合格率は約61%と低調‐“質低下”が要因と分析

2014年5月1日 (木)

薬学生新聞


現役は70%台を維持

 厚生労働省が3月31日に発表した第99回薬剤師国家試験の合格率は、前回と比べて18.26ポイント低い60.84%と落ち込んだ。1995年の第80回以降、空白期間の10年(第95回)、11年(第96回)を除き最も低い水準だ。6年制新卒者の合格率が70.49%と平均的な水準だったのに対し、6年制既卒者の合格率が39.85%と低く、全体を大きく押し下げる結果となった。合格者数も7312人で前回の8929人から約1600人減っており、薬局などでの採用への影響も懸念されるところだ。厚労省は、「試験問題の難易度を上げたという認識はない」としており、合格率が下がった要因については、「一概には言えないが、学生の質が低下したのではないか」と分析した。

表:第99回薬剤師国家試験大学別合格者数

 国試は、1万4039人が出願したが、受験者は1万2019人で、合格者は7312人。60.84%という低い水準の合格率となった。このうち「6年制新卒」については、70%台の合格率をキープしたものの、「6年制既卒」は40%を下回った。また、旧4年制卒を含む「その他」は13.24%だった。

 試験結果を男女別に見ると、男性は5052人が受験して3060人が合格、女性は6967人が受験して4252人が合格。合格率は男性60.57%、女性61.03%であった。

 大学の設置主体別の合格者数は、国立が447人(合格率69.95%)で、うち6年制新卒が400人(83.16%)、6年制既卒が16人(34.78%)、その他が31人(27.68%)だった。

 公立は181人(70.98%)で、うち6年制新卒161人(79.70%)、6年制既卒7人(35.00%)、その他が13人(39.39%)。私立は6684人(60.08%)で、6年制新卒5658人(69.52%)、6年制既卒980人(39.98%)、その他46人(8.60%)だった。

 大学別で最も合格率が高かったのは、金沢大学の92.50%。合格率が9割を超えたのはこの1校のみで前回の12校から大きく減った。次いで、名城大学の85.37%、昭和薬科大学の82.48%、武蔵野大学の82.35%、京都薬科大学の81.63%と続いている。

 最も低かったのは第一薬科大学の13.22%。合格率が50%を下回った大学は16校あり、全て私立だった。

 また、一般問題(薬学実践問題)の問328で不適切な記載があり、正解となる選択肢がなかったため、全員を正解とした。

 合格率は、初めて6年制薬剤師を輩出した前々回が88.31%と高く、前回も80%台には届かなかったものの、平均的な合格率を維持していた。旧4年制国試の合格率も空白の2年間を除けば、70%から80%台半ばで推移していたことを考えると、今回の60.84%はかなり低い水準といえる。

 6年制になってから、医療現場で通用する実践力などを確認するため、基礎的な知識を応用して回答する問題が出題されており、厚労省は「そうした問題への対応が不十分だったのでは」としたが、「極端に問題を難しくしたという認識はない」との見解を示している。

 その上で、6年制既卒者の合格率が39.85%と低かったこと、6年制新卒者の合格率も70.49%と高いとはいえない水準だったことなどを踏まえ、学生の質低下を要因の一つに挙げている。



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