日本病院薬剤師会副会長の土屋文人氏はこのほど、和歌山市内で講演し、2010年の厚生労働省医政局長通知「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」に記載された薬剤師の業務について「淡々と通知を遵守する姿勢が必要」と改めて強調した。薬剤師が単独で業務を構築するのではなく、医師と連携して事前にプロトコルを作成し、それに基づいて医師と協働して業務を展開することを求めた。
一般薬の第1類、第2類医薬品のネット販売を一律に禁じた厚労省の省令は、薬事法の委任の範囲を逸脱した違法なものとした最高裁判決をもとに、10年の医政局長通知の実践に慎重な姿勢をとるよう求める声が聞かれるようになった。土屋氏は「省令よりも、もっと法的効力が低い通知を病院薬剤師が信じていいのかという意見が出てきているが、大丈夫だと言いたい」と私見を語った。