高血圧治療薬バルサルタンの研究論文不正事件など、臨床研究に製薬会社が不適切に関与する問題が相次いでいることを受け、田村憲久厚生労働相は24日、日本製薬工業協会の多田正世会長に対し、再発防止を徹底するよう指示した。
臨床研究の不正事件をめぐっては、ノバルティスファーマの元社員が高血圧治療薬の臨床研究論文データの改ざんに関与したとして、薬事法違反で東京地検特捜部に起訴されたほか、武田薬品が高血圧治療薬の医師主導治験に計画段階から会社が全面的に関与し、協和発酵キリンが腎性貧血治療薬の医師主導臨床研究に同社MRらの不適切な関与が指摘されるなど、製薬会社による不適切な関与が相次いでいる。