薬剤師の古田氏が会長講演
第16回日本褥瘡学会学術集会が8月29、30の2日間、名古屋市内で開かれた。薬剤師として初めて同会の会長を務めた古田勝経氏(国立長寿医療研究センター高齢者薬物治療研究室長)は会長講演の中で、褥瘡のチーム医療における薬剤師の役割や有用性を強調。治療期間の短縮化や費用の抑制につながるとし、「褥瘡チーム医療における薬剤師の活用について理解、協力をお願いしたい」と呼びかけた。
病院経営上の利点も
古田氏は、全国の複数の病院を対象にした調査結果を紹介。医師と看護師によるチーム医療に比べて、そこに薬剤師が加わったチーム治療においては「褥瘡が治癒するまでの期間はどのステージでも短縮される」と指摘した。また、物材費と人件費を合わせた治療の総費用は約4分の1になるとし、患者だけでなく病院経営上の利点もあると語った。