感謝の“一言”がやりがい‐コクミン「KoKuMiNナンバシティ店」 松野寛さん

2015年1月1日 (木)

薬学生新聞

多様な業務へ積極的に対応

松野寛さん

 「店頭で、お客さまから『あなたに相談して購入した薬は良く効いたよ』と感謝されることで、薬剤師としてのやりがいを感じています」。老舗ドラッグストア企業コクミン(大阪市)のナンバシティ店で勤務する松野寛さんは、OTC医薬品をはじめとして化粧品、日用雑貨など販売する業務に携わる中で、来店者と接する瞬間を大切にしている。

 薬学教育6年制の第一期生として2012年3月に近畿大学薬学部を卒業し、同年4月にコクミンに入社した。「コクミン薬局ポートタウン東店」(大阪府)や、調剤併設ドラッグ店舗の「コクミンドラッグ五位堂店(奈良県)」で調剤業務を経験し、昨年4月から大阪ミナミの商業施設内に位置する物販専門のナンバシティ店で薬剤師として日々、薬の相談販売などに対応している。

 松野さんは、学生時代は病院勤務志望だったという。6年制薬剤師の1期生として、院内で多職種との連携をイメージして向かった病院実習で、理想とは程遠い現場での薬剤師の状況を垣間見ることになった。そんな経験から、むしろ薬局やドラッグストアの薬剤師として医療機関とどのように連携していくかが、今後、大事になると考えた。

 大阪出身の松野さんは、「地元企業に就職したかった」こともあり、子供の頃から名前を知っていたコクミンへの入社を決めた。「就活中は、物販中心のドラッグストアのイメージしかなかったのですが、調剤業務にも注力していることを知り、そのギャップが入社の大きな決め手になりました」と話す。

 現在の店舗業務では、午前中は店長代理業務、商品のレジ打ちから、発注業務、シーズンに合わせた棚割業務までこなす。繁華街でもあり来店者も多く、要指導医薬品や第1類医薬品などの販売時に呼ばれる「松野さんお願いします」コールは1日数十回ある。

 その都度、文書を用いて説明し、服用中の他剤との相互作用についても注意を促している。購入者の顔と商品を覚え、再来店の際に声掛けをしているという松野さん。「そのことで、多くの方に喜んでもらえ、お客さまからも話し掛けていただくケースが増えました」とし、現在約60~70人の常連客を把握するという。

 松野さんは、ドラッグストア企業勤務の薬剤師として、調剤業務やOTC医薬品の販売のみならず、商品の店頭プロモーションや店舗マネージメントなどにも積極的に取り組みたい考えだ。「何を聞かれても、何を任されても対応でき、何よりもお客さまを第一に考えられる薬剤師として、会社や地域に貢献していきたい」と展望している。

 薬学生に向けた就職活動の注意点として「同期の中には既に2回転職している人もいます。そうならないためにも就活時には、受け身ではなく必死に取り組む姿勢が必要です。全ての面で自分に合う会社というのはありません。譲れない部分は固執して、決めていくことが大事です。一人ではなく、友達とも情報交換しながら、しっかり探ってほしいと思います」と強調する。

 加えて、「授業以外でもコミュニケーション能力を養えるようなバイトを経験しておくことも、大きなプラスになります」とアドバイスしてくれた。



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