第100回薬剤師国試直前最終チェックポイント

2015年1月1日 (木)

薬学生新聞


阿部光平氏

阿部光平氏

 6年制国家試験の4回目となる第100回薬剤師国家試験が2月28日、3月1日に実施される。前回の国試は、全体的にバランスのとれた良問が多い印象で、計算やグラフ、物質の構造、組織の模式図などの薬学教育における「基礎力」を問う問題や医療現場での事例を元にした問題、添付文書の記載を読み解く問題などを通して「考える力」と「問題抽出・解決能力」を問う内容が数多く出題された。総合格率は60.8%と低下し、昨年3月に受けた大きな衝撃を今でも覚えている。第100回国試においても「基礎力」「考える力」「問題抽出・解決能力」の三つの柱での出題であると予想され、易しくなるとは考えにくい。今回は、第100回国試に向けた「最終チェック」として、合格基準や当日の試験時間の確認、合格へのポイントと既出問題から見える第100回の出題傾向を紹介する。

合格基準の確認~国試の出題区分と出題数を確認~

 試験は厚生労働省から出された「薬剤師国家試験出題基準」に沿った内容で出題される。必須問題90問と一般問題255問の合計345問で、試験領域は「物理・化学・生物」「衛生」「薬理」「薬剤」「病態・薬物治療」「法規・制度・倫理」「実務」の7領域。合格基準は、『全問題への配点の65%以上』『必須問題は、全問題への配点の70%以上、かつ各領域の配点の50%以上(足切り)』『一般問題は、各領域の配点の35%以上(足切り)』となっており、受験生は全領域で足切りがなく、225点以上を正解する必要がある(表1参照

 合格基準からみる合格へのポイント
 「必須問題」:出題基準に沿った基本的な問題が多く、比較的点数の取りやすい。全体の4分の1を占めるこの必須問題を仮に90%得点すれば、残りの「一般問題」は56.5%得点すればよいことになるが、逆に必須問題の得点率が70%で足切りのボーダーラインであれば、残りは63.5%の正解が必要となる(表2参照

 直前期の時間が少なく、気持ち的にも何をすればよいかわからなくなってしまう中で、必須問題対策の勉強は、基本に立ちかえる意味でも、効率よく得点していく上でも非常に大切である。既出問題の語句を覚えるだけではなく、理解することを心掛け、なるべく多くの問題に触れるようにしたい。

 「薬学理論問題」:過去の国家試験や模擬試験の結果から見ても「薬学理論問題」の正答率が最も低い。

 一般問題は『薬剤師が直面する一般的課題を解釈・解決するための資質を確認する』ものであり、既出問題の丸暗記ではなかなか点数が取れない。また、必須問題に比べ、文章が長く読解力が必要で、受験生の多くが苦手意識を持つ範囲である。

 99回も98回同様、既出問題の再出題が1問もなく、第100回でも再出題の期待はできないと考えられる。ただ毎年出題基準が変わるわけではないため、既出問題でよく問われていることが国家試験に合格するために知っておくべき内容であり、十分に理解をする必要がある。7~8年分の既出問題を解き、その周辺を参考書等で理解をしながら勉強しておきたい。

 「薬学実践問題」:具体的な症例や事例を挙げて臨床の現場で薬剤師が直面する問題を抽出・解決するための資質を問う問題で、基礎力・実践力・総合力を確認する問題。

 「長期実務実習」の成果を意識した実践的問題や薬剤師から医師への提案などの薬剤師が行うべき事例が出題される。直前期は総合力を養うためこれまで勉強してきた各領域についての関連を意識して問題を解こう。

試験時間の確認

 国家試験当日の試験時間は、(表3)に示すように1日目が9:30~17:45、2日目は9:30~18:00まで。

 休憩時間の有効活用:まず、注目するのは休憩時間。1日目には90分と50分、2日目には85分と50分の休憩時間がある。この有効利用をしっかりと考えよう。『この範囲はどうしても苦手で……』や『この公式がいつも抜けてしまうから……』などの悩みは人それぞれ違う。この休憩時間こそが最後にそれらを確認できるチャンスといえる。

 休憩時間からみる合格へのポイント:“何日目の何時間目に何の科目があるのか”を確認し、その時間の前の休憩時間に『最後にココだけは確認する』という見直しのツールを準備しておくようにする。自分の苦手範囲が明確でない、もしくは、どこの範囲を見ればよいかわからない場合は、模擬試験などで自分がよく間違えていた範囲のピックアップから始める。

 試験実施中の時間の使い方:試験時間を問題数で割ると、「必須問題」は1問につき1分、「一般問題」は1問につき2.5分で解く時間配分となる。

 試験実施時間からみる合格へのポイント
 「必須問題」:易しい問題ではあるが、試験が始まって最初の時間でもあるため、焦ってマークミスをしていないかの確認の時間を確保できるように努める。

 「一般問題」:問題を解く順番を決めておく必要がある。模擬試験を解いた後の受験生から多く寄せられる相談に、『1番はじめの問題で不安になってしまって……』や『計算に時間がかかってしまって……』などがある。試験中、問題を初めから解かなければいけないというルールはない。科目や範囲で自分なりの順番を決めておく。

 計算に時間がかかってしまう場合には、順番を後ろに持っていくなどの工夫が必要。文章問題も計算問題も同じ1問であり、1問でも多く確実に得点できる様に工夫をする。また、順番を変えて解く場合でもマークミスをしてしまえば、せっかくの時間が1点にならない。高い集中力が必要となる、しっかり時間をとり、慎重にマークの確認をする。


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