第100回薬剤師国試直前最終チェックポイント

2015年1月1日 (木)

薬学生新聞


合格を掴む直前期の取り組み法

 (1)苦手領域・苦手範囲をなくす:国家試験には足切りがあり、合格するためには、総合の点数だけでなく各領域に設定されている足切りに注意しなければならない。

 弊校の自己採点システムの結果では「物理・化学・生物」で足切りにあう学生が毎年多い。苦手範囲をしっかりと見極め、早期の対策を心掛ける。

 (2)様々な科目の視点から考える:1つの「疾患」や「薬物」を様々な科目から考える。

 例えば「腎不全」という疾患について振り返る際には、「生物」や「薬理」「薬剤」「病態・薬物治療」などの様々な科目からのアプローチができる。多角的視点で振り返ることにより、領域の壁を越えて知識のつながりを確認することができる。押さえるべきポイントの重複を防ぐことができ、効率の良い復習ができる。

 (3)模擬試験を活用する:1月末に行われる全国統一模擬試験では全国の現役生のほぼ100%が受験する。この試験では、自分が現在どのくらいのレベルにいて、合格に到達するまでにどこを勉強したらよいのか最終確認することができる。

 全国正答率の高い問題で、自分が解けなかった問題があれば、勉強が抜けていた範囲や分かっていると思い込んでいた範囲に気付くことができる。本番前、最後の弱点抽出ためにも真剣に受験し、しっかり復習する。

既出問題から第100回出題傾向を探る

物理:医薬品、生体分子を理解する上で必要な物理学的、分析化学的な考え方に重点を置いた問題を中心に出題。

 「反応速度」や「酸と塩基」「容量分析」に関するグラフや計算問題を中心に、高校化学の分野や「物理平衡」「生体分子の解析法」など考えさせる問題が多く出題されている。

化学:「医薬品の性質を理解すること」を主題とし、有機化合物としての医薬品の物性、反応性および分子レベルでの医薬品の作用機序等に関する基礎の理解と、基本的な知識を複数組み合わせた応用力を問う問題を中心に出題。医薬品の構造から、判断する問題の出題が予想される。

生物:生命体の成り立ち、分子レベルの生命理解、感染症と生体防御から、幅広く出題されている。特に、薬物と関連する生物の範囲(臓器系、代謝系、微生物、免疫系)は出題の可能性が高い。また、組織図、実験の考察など読解力、判断力を問う問題も出題されている。

衛生:健康(栄養と健康、社会・集団と健康、疾病の予防)、環境(化学物質の生体への影響、生活環境と健康)の幅広い範囲から、満遍なく出題されている。

 関係法規は、食品衛生法、感染症法、健康増進法、学校保健安全法、有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律、化審法、PRTR法(化管法)、環境基本法などが出題されている。

薬理:薬物の生体内における動きと作用に関する基本的知識、技能を必要とする問題。

 神経系、循環器系、呼吸器系に作用する薬物に関する基本的知識を習得し、その作用を検出するための基本的技能を身に付けることが必要。内分泌系、消化器系、腎、血液・造血器系、代謝系、炎症・アレルギーに作用する薬物、抗菌薬、抗悪性腫瘍薬に関する基本的知識を習得し、薬物治療、実務へ応用させる問題が出題されている。

薬剤:薬の作用と生体内運命、体内動態の変動要因、薬物動態の解析、製剤材料の性質、製剤化、DDSと偏りなく出題されている。既出問題にて重要であった内容に関して計算問題や図の読解など理解の求められる問題が出題されている。

病態・薬物治療:悪性新生物などに関して実際の現場で使用されている薬剤やその副作用に関する詳細な内容が出題。

 循環器系の疾患など既出問題に出題のあるものでも、詳細にガイドラインの内容を問う問題が出題されている。症候から疾患の診断を行い、薬物治療を選択する問題が出題されている。

法規・制度・倫理:薬剤師としての業務を遂行するに際して必要な法的知識およびこれらの関連する各種の制度並びに医療の担い手としての任務を遂行するために保持すべき倫理規範的知識や態度について出題。

 例えば、薬剤師法等の法律に照らして薬剤師の行動等の適正性を問う問題。法規制については、規制の背景(薬害からの対策等)、原則又は例外の区別を必要とする問題(正当な理由や例外の有無)も出題されている。

実務:既出問題をベースにした問題も出題されるが、実務実習の内容を理解していなければ解答できない「より実践的な問題」の出題が予想される。

 また、既出問題の知識も暗記だけではなく、応用的より実践的な問われ方が増加すると予想され、既出問題も実務実習を踏まえ調剤業務内容、医療器具やチーム医療業務などを想像し、解くことが重要。

最後に……

 薬剤師国試は、「薬剤師になるべき知識、技能および態度を習得し、医療人として求められる資質を見極める試験」ですから、決して易しいものではありません。「絶対合格する」という強い意志と、気持ちのコントロールが必要となります。仲間と励まし合いながら、1点を取ることに貪欲に、今日の1分1秒を大切に頑張ってほしいと思います。もし、何を勉強すればいいか迷った時には、大学内や予備校で実施されている直前講習会に参加してみてはいかがでしょうか。押さえるべきポイント、近年の出題内容からの出題予測などを教えてくれるはずです。

 この記事を読んでいただいた薬学生の国試合格と薬剤師としてのご活躍を願っています。


薬学ゼミナール仙台教室
阿部 光平


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