薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会の安全対策調査会は5月29日、製造販売後調査を終了した第1類医薬品4成分のリスク区分を審議し、解熱鎮痛薬の「イブプロフェン・ブチルスコポラミン臭化物」(興和:エルペインコーワ)を指定第2類に引き下げ、鼻炎用内服薬の「エピナスチン塩酸塩」(エスエス製薬:アレジオン10)など3成分を第2類に引き下げる案をまとめた。
イブプロフェン・ブチルスコポラミン臭化物は、類薬の解熱鎮痛薬である「イブプロフェン」と「ブチルスコポラミン臭化物」の配合剤で、生理痛における軟便を伴う下腹部の痛みに有効とされる。モニター店のアンケート調査、企業の製販後調査の結果から、重篤な副作用が見られなかったことから、イブプロフェンと同様、指定第2類に引き下げて差し支えないと結論づけた。
エピナスチン塩酸塩は、日本で開発された非鎮静性の抗ヒスタミン薬。1日1回の用法で花粉による鼻のアレルギー症状を緩和する。調査結果からは、重篤な副作用として、てんかん様発作1件の報告があったが、PETの実験データ等でも発症するリスクが低いため、類薬の「ケトチフェンマル酸塩」や「アゼラスチン」と同様、第2類に引き下げることとした。