深刻化する高齢者へのポリファーマシー(多剤処方)の問題が、14日につくば市で開かれた第6回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会で議論された。世界的に無駄な投薬を行わない“賢い選択”キャンペーンが広がっている事例等が紹介されたほか、海外に倣い臨床現場での薬剤の情報提供には、高度な知識を有する6年制薬剤師を活用するよう求める声も出た。
ポリファーマシー問題に詳しい徳田安春氏(地域医療機能推進機構本部)は、紹介受診で15種類の内服薬を服用していた患者の事例を提示。薬剤性パーキンソニズム、嚥下障害、便秘等、薬が原因の副作用が多数見られていたが、服用薬剤を5種類に調整後、日常生活動作(ADL)が大きく改善したと報告した。