協和キリン富士フイルムバイオロジクスと英アストラゼネカ(AZ)は、両社折半出資で抗VEGFヒト化抗体「ベバシズマブ」(先発品名:アバスチン)のバイオ後続品「FKB238」に関する開発・販売の合弁会社を年内に設立すると発表した。資本金は9000万ドル、本拠地は英国となる予定で、具体的な事業の中身は今後詰める方向。協和キリン富士フイルムバイオが開発中の「FKB238」の非臨床・臨床データをもとに、AZの癌領域における開発・販売のノウハウを生かすことで、グローバル展開を加速させるのが狙いだ。
協和キリン富士フイルムバイオは、協和発酵キリンと富士フイルムが2012年3月に設立したバイオ後続品に特化した合弁会社。関節リウマチなどを適応とした抗ヒトTNF‐α抗体「アダリムマブ」の米国第III相試験を実施しているほか、ベバシズマブでも昨年11月から欧州で第I相試験を開始している。アダリムマブは17~18年、ベバシズマブは18~19年の上市を見込んでいる。