エーザイは、自社創製の抗真菌剤「ホスラブコナゾール」について、真菌性菌腫の新規治療薬として、スイスの非営利団体「DNDi」と共同開発する契約を締結した。2016年にスーダンで第II相試験を開始予定。
真菌性菌腫は、世界で最も顧みられない病気の一つであるマイセトーマ(菌腫)の一種で、アフリカ大陸などの熱帯・亜熱帯地域、特にスーダンで広く蔓延している。現在使用されている真菌性菌腫の治療薬は高価である上に毒性が強く、12カ月の投与で患者の約30%しか治癒しないといった課題がある。エーザイは、真菌性菌腫が蔓延している地域にホスラブコナゾールを供給し医療ニーズを満たすことで、中間層の市場を誕生させ、新たな商機を得たい考えだ。